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脳脊髄液減少症


【概要】
■脳脊髄液(脳を保護する液体)が減ってしまい、頭痛やめまい、耳鳴り、倦怠(だるさ)など様々な症状を呈する疾患である。2012年5月21日先進医療に正式に認定され診察・入院・投薬は保険適応になったが、ブラッドパッチに保険適応されておらず患者の負担は大きいのが現状である。

【主な症状】
■常時様々な体調不良を訴え、脱水症・気圧の低下など、脳脊髄液が更に減少すると、立ち上がったり姿勢を変えることで耐え難い頭痛、吐き気、めまいを訴える。

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【数々の症状】
《痛みに関連する症状》
■頚部痛(首が痛い)
■起立性頭痛(立ち上がると頭痛がひどくなる)
■背部痛(背中が痛い)
■坐骨神経痛(坐骨から足にかけての神経痛)
■上肢痛(腕が痛い)
■顔面痛(顔が痛い)
■筋肉痛
■腰痛
■肩甲骨間痛(背中の肩甲骨の間が痛い)
《疲れに関連する症状》
■全身倦怠(体中がだるい)
■集中力低下(頭が疲れて集中できない)
■思考力低下(頭がつかれて考えがまとまらない)
■記憶力低下
■鬱(ふさぎこむ状態が続いている)
■易疲労感(ちょっと動くとすぐ疲れ、休んでも回復しない)
■食欲低下
■無欲(何もする気がおきない)
《目に関連する症状》
■視力障害
■視力低下
■視野異常
■羞明(少しの明かりでも目が痛い、頭痛がひどくなる)
■視覚異常
■目のぼやけ
■眼振(目玉が勝手に小刻みに揺れてしまう状態)
■動眼神経麻痺(瞳孔が開き、周囲が眩しく感じて辛い)
■眼瞼下垂(まぶたが勝手に降りてきてしまう)
■複視(見たものが二重に見える)
■光過敏(光りに対して過敏になり、チカチカした明かりなど苦手になる)
■外転神経麻痺(目玉を外側に向ける神経が麻痺してしまう)
《目に関連する症状》
■聴神経異常(聴覚異常と平衡感覚異常が同時に現れる)
■耳鳴り
■聴力低下
■聴力過敏(小さな音でも煩く感じて耳が痛い、頭痛がひどくなる場合もある)
■耳閉感(耳が詰まった感じがする)
■聴力障害
《首から上の症状》
■顎関節症(顎の痛み、口が開けにくい、カクンと異常な動きをする)
■頭重感(頭が重たい)
■脳神経症状
■三叉神経、顔面違和感 (顔面しびれ・顔面神経麻痺)
■開口障害 (顎関節症など口が開きにくくなる)
■味覚障害
■嗅覚障害
■咽喉違和感(のどに何か詰まってるような違和感がする)
■発声障害
■嚥下障害(飲食物を上手に飲み込めず、頻繁にむせ込む)
《脳神経・自律神経・内分泌など体調バランスの症状》
■めまい
■吐き気
■迷走神経、自律神経障害 (動悸・発汗異常・体温調節障害・腸管運動障害等)
■高次脳機能障害(注意集中や記憶や計画的な行動など高いレベルの脳機能が障害される)
■睡眠障害
■内分泌障害(体調バランスが崩れる)
■月経異常
■インポテンツ
■乳汁分泌等
■意識障害
■小脳失調(ふらつきやすい、転びやすい、コップをうまく持てず倒したりこぼしやすくなるなど小脳の働きの異常)
■歩行障害
■パーキンソン症候群
■認知症
《脊髄・神経に関連する症状》
■上肢のしびれ
■神経根症(背骨にある神経の根元にダメージが加わり、神経が担当しているエリアがしびれたり、上手に動かせなかったりする)
■直腸膀胱障害(直腸や膀胱につながる神経の根元にダメージが加わり、排尿や排便に支障が出る事)
■頚部硬直(首周辺が固くなる)
《免疫に関連する症状》
■免疫異常
■易感染症(風邪をひいたり感染しやすくなる)
■アレルギー
《その他の症状》
■電磁波過敏症
■慢性脱水症状
■痩せ
※症状が多岐に渡っており、慢性疲労症候群や線維筋痛症と重複する症状も多い。
※《管理者の予想》
・脳脊髄液減少症の場合
 →脳の体調管理システムが
物理的にダメージを受けている。
・慢性疲労症候群・線維筋痛症
 →脳の体調管理システムが
免疫の誤作動でダメージを受けている。

■理由が違うだけで、ダメージを受けてる場所が同じなので症状が似ているのではないか?と考えている。



【原因】脳脊髄液減少症の主な原因
■腰椎穿刺後の髄液漏出
■硬膜損傷をともなう脊髄・脊椎外傷
■nerve sleeveの嚢胞(脊髄からnerve=神経がsleeve=袖のように伸びている場所があり、その部位の袋状のできもの)
■くも膜嚢胞
■髄膜瘤などの奇形
■特発性(原因不明)
※むち打ちで脳脊髄液減少症が起こりうるか?議論中であり、課題が多い。
※保険金を支払いたくない保険会社が、脳脊髄液減少症の存在について否定的な意見を持つ医師を担ぎ上げて反論に回っているという話も耳にする。
※未解明という理由で旧来の知識にしがみつき否定するのではなく、未解明だからこそ患者のために新しい医学分野を研究し、診断・治療法を確立して欲しいと思う。
※体質的に慢性的脱水状態にある?脳脊髄液が生産されにくいなど?未知の理由で脳脊髄液減少症になるケースもあるそうだ。気づきにくく見過ごされやすいのでご注意願いたい。


【情報リンク】

脳脊髄液減少症の診断・治療の確立に関する研究班ウェブサイト
【研究班の目的】
《1》脳脊髄液減少症の科学的根拠に基づく診断基準を作成
《2》本症の原因疾患、特に問題となっている「むち打ち症との関連」の疫学的解析
《3》本症の有効な治療法の検索
《4》最終的には「学会間の垣根を取り払い、誰がみても納得できる診療指針(ガイドライン)」を作成する事
※脳脊髄液減少症の臨床研究参加機関が紹介されています。あなたのお近くに専門医療機関があるか?推測する目的でも利用できます。


NPO法人・脳脊髄液減少症患者・家族支援協会
※脳脊髄液減少症に関する最新ニュース
※議員・公的機関への要望書の提出など協会の活動内容
※病気が広く周知されるようテレビや新聞に掲載されたニュースの掲載


国際医療福祉大学熱海病院
※脳脊髄液減少症の治療・研究の先駆けとなった篠永Drが勤務されている医療機関です。
脳脊髄液減少症についてのページ
脳脊髄液減少症についてのページ
「(脳脊髄液減少症については)慢性疲労症候群や線維筋痛症といった難治性の病気と関連があることもわかってきました。」
とのコメントがあります。
→やはり関係が深そうです。